今回は、「ぐんま200」と言う品種を1.5箱(15g)飼育します。
約49,500頭です。※蚕は家畜扱いなので、数え方は「匹」ではなく「頭」です。
配蚕(はいさん)されてくる蚕は、3齢3日目の蚕です。
9月8日(1日目)
配蚕(はいさん)
農協の方が届けてくれました。
青いケースの中の紙に包まれているのが蚕です。
1ケースで約16,500頭入っています。
紙を広げた様子。白いのが蚕で、その下の緑のものは人工飼料です。
共同飼育所では掃き立て(孵化)から3齢3日まで人工飼料で育てます。
拡座(かくざ)
拡座(かくざ:飼育面積を広げる作業)をして、網を入れます。
網を入れることで翌日行う徐沙(じょさ)が楽に行えます。
給桑(きゅうそう)
給桑とは、蚕に桑を与えることです。エサやりです。
今まで人工飼料しか食べてこなかった蚕が、はじめて桑を食べます。
やわらかい桑をさらに細かく刻んで与えます。
9月9日(2日目)
除沙(じょさ)
昨日与えた桑をほぼ完食しています。
ほぼすべての蚕が昨日引いた網の上に居ます。
その網ごと蚕を持ち上げて、網の下の人工飼料の食べ残しや糞などの不衛生なものを取り除きます。
除沙する時に、網の下に蚕が残っている場合があります。
これらの蚕は手で拾い、別のカゴで飼います。
網の上に居た蚕よりも成長が遅い蚕なので、遅口(おそくち)として育てます。
そして、網の上に居た蚕たちは順調に育っている蚕達は大並(おおなみ)と呼びます。
写真左が遅口、右が大並。
桑止(くわどめ)
3回目の脱皮のため、眠(みん)に入ります。
「消毒のため」と「成長をそろえるため」に石灰を振ります。
座には糞や食べ残しの桑が残っているので、カビの発生を抑えるために石灰で「消毒」します。
「成長をそろえる」と言うのは、眠からはやく起きた蚕が、座に残っている桑を食べれないように石灰を振って、すべて蚕が起きるのを待つことです。
成長が揃わないと、後々の上蔟と言う作業が大変になります。
簡単に言うと、手間がかかってしまうのと、揃った良い繭ができないと言うことになります。